2025.10.01
10月です。
あんなにも暑かった今年の夏も過ごしやすい気候を迎えるとすっかり遠い記憶に。
この時期になると既にそわそわと厳しい冬に向けて気持ちが先走りますが、麗かなる秋の色は目からも温度を感じ取れてとても好きな季節です。
さて先月の振り返りを。
9月もなかなかの充実でございました。
仕事で岐阜に行く機会があったのですが、とても良い時間を過ごすことができました。
遠方の撮影でも基本はトンボ返り、帰ってからそのまま現像の仕事に入るのですが、今回はなんとなくいつもは選ばない選択をしてみようと思い一泊。
これがとてもよかった。
ひとつひとつの行動の理由の全てが「いつもだったら選ばない」というたったひとつのルールだったのに、翌日一日の満たされ度はなかなかのものでした。
ともすれば私の普段ってなに?と思うのですが私の思考行動は「思うことがあっても言わない聞かない動かない」という内に溜める傾向にあって、物事を伝えるのが不得手。思い切って伝えてみたならば誤解を招いてしまうこともしばしば。結果諦め体質に。
そんな自分を変えたいと思ったのかはたまた思いつきか。
理由は何であれ「いつも選ばない方を選ぶ」というのはとても良いものでした。新鮮だったし自分の足で歩いていることをより実感しました。
岐阜へは三度目の訪問ですが、一度目に訪れた際に行った場所へ(一度行ったしもういいかと思考に浮かんだ時点でいつもなら選ばないのですがルールに則って)調べてみると14年振りの再訪。
14年前の私は写真の仕事を一度やめてさまざまなところへ旅をしていた時期でした。
facebookに当時撮った写真も残っていましたが、どの写真も何にも考えていないただ撮っただけと分かる写真。それに苦笑いしつつもその時の私はそれでも撮っていたんだなと思い出しました。
その時の気持ちを全て思い出すことは出来なかったけれど、撮る手を止めないという意志を感じるものでした。
タイミングとは不思議なものでかの時と状況は異なりますが、どこか心持ちは似ていたように思います。
今回撮った写真を年月が経った頃に私はどう感じるのだろうかと未来を思えど、まずは日々意志をもって過ごさねばと思いますし、いつか今回の写真を見返す日がきた時も写真の仕事を続けている自分でいたいと思いました。
だんだんと仕事の幅も広がりこの仕事をしていなければ出会えない方や聞くことのできないお話を聞けるなど日々刺激的で皆さまから多くのものを頂いております。
では私は?皆さまに何か出来ているのだろうか、と考えてはその思いが傲慢さを生むんだぞ!と脳内ゲンコツを繰り出し、何よりは第一にご要望にお答えしご満足いただける写真を撮ること、精進怠らずにいることが大切なのだと改めて思う旅となりました。
何はともあれ、いつもと違う場所へいくことの新鮮さ。
旅は良い。
こういう時間を増やせるようもっと頑張りたいと思います。
さてここからは七五三や成人式の前撮りのシーズンに入ります。
例年以上のご予約をいただき大変嬉しく今からとても楽しみです。
記念に撮ろうかなどうしようかな、とお悩みでもご相談だけでもお気軽にお問い合わせください。
もちろんその他撮影もお待ちしております。
それでは今月も頑張ります!
再訪したのは岐阜にある養老天命反転地。
そのアート作品のひとつです。
油断すれば転がり落ちる傾斜に息を弾ませながら回り、パビリオンのそれぞれが持つ光と影を堪能しました。
下の一枚は14年前の写真。
本日の一枚の写真の真裏の様子。かつての私との再会。写真って面白い。