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Photography

Men willingly believe what they wish.

2024.12.01

COLUMN

Men willingly believe what they wish.

夜はすっかり冷える季節になりました。
暖かい部屋から出ると寒い〜とつい言葉がこぼれます。
一年は本当に早いもので、今年も残り1ヶ月。
師走らしい動きになる予感がしております。
楽しみだな。

さて、ここ最近は電車移動が多くその時間を読書に充てています。
とても良い時間です。時々ぽかぽかとした暖かさと電車の揺れでうとうとして、この上ない穏やかなとき。

私は読み書きが始まるのが早かったと聞いております。
書く(描く)のも好きでしたが、物心ついた時から本を読むことが好きでした。
何かや誰かを知り、人の気持ちをどう感じ取ったらいいのか、そういうヒントが本の中にあるように子供の頃感じて貪るように読んでいたことを思い出しました。

いろんな本を読んできましたが、最近好んで読むのはエッセイ。
さまざまな人の暮らしや考えを知り、同じ世界にいても人が違えば当たり前に見え方が違って、そういうものを感じることがとても好きなようです。
古い書物、その同じ書物を別の人が訳したものを読み比べたりするのも好き。
同じものでも解釈がそれぞれ異なるその不思議を感じつつ、ああこれっていろんなことに当てはまるなあなんて思ったり。

一つの出来事、言葉、同じことばでも受け手によって大なり小なり変わることがほとんど。
発した時点でその言葉には質量が生じる、というのは何度かこのコラムに書いていますが、その言葉がどんな風に歩き出し、時には走り出すかわからないこともあって、それが楽しさだったり難しさだったり、「あ〜生きてるって感じ」と思っております。

そして文章はメッセージですね。意味のないものはない。何を選ぶかのそこにはストレートだったり変化球だったり何か込められたものがあります。人らしい姿を垣間見るある種、美しい形だなとゾクッとします。そういうのもとても好き。

ある本を読んでいると「Et tu, Brute?」という言葉に目が止まりました。
これはとても有名な言葉ですが、カエサルのかの時の気持ちについて「驚きと怒り嘆いた」と多くの訳が書かれていますが、本当にわからなかったのかな…なんてふと思います。(一部を抜粋しているので前後をこの解釈にはいれていません。)

隠し事を暗い部屋とするならば、どうしたってどこからか真実の光が差し込みます。わからないなんてことはない。隠し通せることなんてない。どこかで違和感や気付きがあるはず。
でも大多数の中では紛れ込んで見えなくなってしまったり、もしくは信じたかった、そんな気持ちが世界を曖昧にさせて見えなくさせるのかもしれません。
過去に確かに作られた信頼の記憶を抱きしめて今の姿を見ずに、相手を信じてしまうなんてことはよくあることですし、人は自分の前に見せる姿が本当だと当たり前に思いますが、ふと「Et tu, Brute?」と思う出来事は誰しも経験があるのでは、なんて思考を巡らせたり。

気がついた時のその先の気持ちは、更に怒りが湧くのか許すのか、気が付かなかったようにするのか、これまでどう生きてきたかとこれからどう生きたいかで決まるのかななんて思いますが、まずはどんな時も精一杯生きることですね(急にどうした)。

本に限ったことではないですが、映画や誰かとお話しした時など、ピっと特に頭に残る言葉があったりするのですが、私はそういうものをメモに残しています。
今の自分を知る種のような気がするから。
そこから何が芽吹くのか、何にも芽吹かないのか、全ては自分次第。
アンテナをはっていろんなものを吸収したいと思う次第です。

さて、まだまだ読みたい本がたくさん。見たい映画も行きたい場所も。
冬は寒くてじっとしてしまいたくなるけれど、興味を広げ足を進ませたらいろんなものに出会えそうです。

今年も残り1ヶ月。日々、楽しみたいなとおもいます。

本日の一枚

私が拠点を置く東京都にある奥多摩町の公式タブロイド「BLUE + GREEN JOURNAL」 の撮影をさせていただきました。
改めて 今度worksに詳細を書こうと思いますが、#16のsatologueさんのページを担当。
これまでも自分自身を取材していただいたこともありますし、取材撮影記事作成も担当させていただいた号もございます。

私は奥多摩に来る以前は隣町の青梅市におりましたが、この「BLUE + GREEN JOURNAL」を見て「こんな素敵なものを発行しているなんて、行ってみたいなーこの町」と拠点を決めるきっかけの一つでもありました。
内容もデザインもとても素晴らしくて町内外にファンも多く、携わらせていただけてとても嬉しく光栄に思います。

奥多摩も長くなってきましたが、まだまだ奥深く知らないこともたくさん。少しずつ関わりも深くなりじんわりと楽しさが増してきています。

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